人工皮革・合成皮革【その2、違いそして劣化のプロセス】

【人工皮革・合成皮革(その2)違いそして劣化のプロセス】

▷▷▷その1~

今回のセミナーで私は合成皮革を見る目が全く変わってしまいました。

あまり好きではなかった合成皮革が化学の結晶!現代社会生活を支える大事な存在だと分かったからです。

(しかし、大量生産、短期消費、廃棄は従来どおり反対です!)

ところで人工皮革、合成皮革の違いってご存じですか?先ずはこの表をご覧下さい。

皮製品組織図

現在、このように分類されているとのことです。分類の方法や理由はここには書ききれませんが合成皮革は多層構造になっています。

表層面だけを天然皮革に似せて作ったものを合成皮革、内部まで天然皮革の構造に似せて作ったものを人工皮革と選別するそうです。

見ても、触ってもとても区別は裏を見ないとわからない。と、いうことは製品化された状態で全て見分ける事はできないとのことです。

しかし、表面からバッチリ見分けられる時がきます!

はい!劣化して表面層がはがれてきたときです。

めくれた下地が縦横の繊維が見えたら織編布または不織布だったらそれは合成皮革です。

めくれた下地が天然皮革のようなコラーゲン層(スエードみたいな)になっていたらそれは樹脂を含ませた特殊不織布を使用した人工皮革です。

と、いうことは人工皮革の方が機能、性能、耐久性も高いケースが多い、もちろんコストも高い事になります。

しかし、この二つを総称して「合成皮革」と一律で表現されている事になっているケースが多いそうです。

ではここで前回お約束したこの劣化のサインを見分ける方法をお伝えします!

  • 1,触ってペトペトしている!湿気を帯びているような、ホコリがついたらなかなかとれない状態になっている。これは合成皮革の加水分解のはじまりです。ベトベトしていたらかなり劣化がすすんでいます。触ったらドロドロ溶けてくるような段階だったら(下地が崩れている)状態は最早、末期状態です。
  • 2,カサカサしている!ツヤが消えて白っぽくなっている。これも合成皮革の劣化のはじまりです。(塩ビ系、これは次回詳しく説明致します。)ボロボロ下地から崩れてきている状態は最早、末期状態です。
  • 3,表面に亀裂、または浮き(ポコッと空気が入って下地とはがれている)がある。これも末期状態です。
  • 4,触るとスポンジのようにスカスカになって強く押すと穴があく。これは靴の底の発砲ウレタンソールによくある末期状態です。
  • 5,明らかに変色している。特に白系はわかりやすいと思います。これも紫外線による変色か内部素材の劣化(暗色黄変)です。この5つだと思います。

クリーニング屋さんは常にこれをチェックしないと洗ったら、はがれたり、ボロボロになったり、溶けてきてしまったり、着られない状態になりクレームになってしまいます。

一般の方も最近、ネットフリマで服や鞄、クツなど買ったらとても着用、使用できないものだったという事例が頻発しています。

ネットの写真では触ったり、近くでジロジロ見ることはできませんよね!

だから購入時に先方にこのような状態になっていないか確認して頂く事が必要だと思います。

また新品でも((((;゜Д゜))))

前回のブログを読んで頂ければあり得ることが御理解頂けるでしょう。

製品製造年ではなく素材の製造年、耐用年数を明記できないのですから、

消費者がこの品定めの方法を理解し、注意して購入しないとメーカーや先方にクレームを言っても保障はしてくれないと思います。

合成皮革が氾濫した世の中ですからこの知識は必要ですね!ぜひお友達にシェアしてください。(^_-)

▷▷▷では次回はもう一つの合成皮革の「塩ビレザー」について書かせて頂きます。

これは凄いですよ!お楽しみ~(^_-)

 

 

素晴らしい専門書でした!ありがとうございます。



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