ボンディング加工のバラバラ事件
2018年04月30日
『ボンディング加工』
と、いっても一般の人には認知度は低いと思います。しかしクリーニング屋さんが最も危惧するアパレル製品の製造方法です。
一言でいうと衣類に張りや形を造るため表生地の裏に別の生地を縫いつけるのではなく、接着剤で貼り合わせる加工です。
▷▷▷詳しくお知りになりたい方はこちらをご覧下さい。
この布と布と貼り合わせる接着剤はウレタン系樹脂がほとんど、塩ビ系もありますが必ず数年で劣化し、いつかはがれる!
はがれたら見るも無惨な状態になります。
例えば変なシワができて戻らなくなった。表にベトベトしたシミみたいなものがでてきた。形が崩れてアイロン整形しても直らない。はがれてバラバラになった。など様々な事例を私は仕事柄、数えきれないほど見てきました。
「気になるリカバリー成功率は!」
試行錯誤の結果年々向上して20%位かな?
な~んだと、思われた皆さん!これは寿命をむかえた人を生き返らすようなものなんですよ!
普通はありえませんから~(≧▽≦)
話は変わりますが昔はこんな加工はなかったです。
昔?テーラー全盛期、ハンドメイドでは接着剤を使用して芯地を貼り合わせるような事はありませんでした。長くなりますからこの詳しいお話はまた別の機会に!(笑)
ボンディング加工技術が進化して様々な製品に使われるようになったのは昭和後半からだと思います。
と、同時にクリーニング屋さんの悲劇が始まりました。取り扱い表示どおり洗っているのにたまたま劣化してはがれる時期(寿命)だった。なんて普通に起こりますから、衣類には製造年月日、耐用年数、着用期限が明記されていない。もちろん着用頻度、保存状態などで大差がでるから書けないのだとは思いますが
「製造年」だけは明記してもらいたいものです。
そうすればメンテナンス側もその製品に対する注意度も高まりメンテナンス方法も考慮することができると思います。
そしてもう一つ、問題は素材の品質表示は義務付けられていますがボンディング加工された製品か表示はされていません。
これは仕方がないかもしれません。普通のスーツもほとんど接着芯が貼られています。これもボンディング加工といえるのです。(一般的にはいいませんが)
ボンディング加工には様々なものが含まれてしまうからです。
ボンディング加工の定義が定まっていないためボンディング加工製品と明記される事がないのです。
と、いうことで一般の人達はこのリスクを知らされずに購入することになるのです。
とはいえこのリスク!ボンディング加工の劣化によるバラバラ事件が起こるのはドライクリーニング中が最も多いのです。
ドライクリーニングの油分を溶かしきれいにするパワーが接着剤の成分まで溶かしてしまい上記のような事故が発生してしまいます。
水洗い(ウェットクリーニング)の方がなりにくいですが接着剤の寿命を迎えたものはやはりダメです。
洋服の寿命は擦り切れなどの外部からのダメージだけでなく内部からの場合もあることをより多くの人達に知って頂きたいと思います。
毎年恒例ですが有名ブランド、マッキントッシュのバラバラ事件!
当方の技術でなんとかリカバリーできるようになりました。
あきらめないでご相談下さい。
しかしボンディング加工のリカバリーできます!
成功率20%ではとても言えません(^^;)
でも念の為、あきらめる前にご相談下さい!
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