エナメルについて | 洋服、靴、鞄の修理、寸法直し｜浜松市のレッツリフォーム

エナメルについて

2023年05月06日

エナメルといえば表面に光沢がある素材ということはほとんどの人が ご存知でしょう。

しかし、実は 加工法に3種類ありそれぞれ性質も耐久性も寿命も異なります。

ずっと 謎で修復方法に成功と失敗を繰り返してきました。

なぜならこの3種類の分別がわからなかったからです。見た目だけではわからない、しかし 劣化の兆候と寿命劣化した後の状態が全く異なります。当然メンテナンス、リペア法も異なります。

今では分かりますから 解説します。

1.ワニスと顔料を塗装したもの

パテントレザーには主にこの方法が多いです。メンテナンス性もよく耐久性も高く寿命も長いです、しかし 高温多湿には適しません、加水分解ではなくベトつきが発生します。

2.塩ビレザーと顔料を塗装したもの

一般的には塩ビには光沢がないと言われていますが出す手法もあるんですね、低価格品はほとんどこの方法、しかし 塩ビゆえ最も耐久性が高くメンテナンス性もよいです。

3.ポリウレタンと顔料を塗装したもの

これはポリウレタンの種類により 寿命や耐久性も異なります、しかし 一般的には加水分解するタイプが多く使われているので最も寿命が短い（長い種類もあります）

実は エナメル と一言で言ってもこのように3つの種類に大別され３のポリウレタンに関しては さらに分類されていきます。

なんとハイブランドなのに3を使用していたり、逆に 低価格品なのに1を 使用しているときもあります。

おそらく コストにはさほど差がないはずです。

品物の価格の差に品質や耐久性の差は比例しないということはもうご存知の方も多いでしょう。

エナメルと一概に言ってもこのように ややこしい素材です、また劣化状態により様々な 修復法がありますから大変です。

修復 困難なケースもありますが諦める前にご相談ください。

2つとも ハイブランドなのに

左が1のワニス+顔料＝パテントレザー

右が3のポリウレタン+顔料＝合成皮革

劣化してこない限りプロでも選別が難しいと思います。

▶▶▶様々なエナメルの修復事例も御覧下さい。