カバンの黄ばみ!
2022年02月22日
カバンの黄ばみの原因は実は14パターンあります!その中でも特に多くて厄介な事例です。
今回は同じ綿の素材なのに全く異なる事例、そして注意事項を紹介致します。
先ずは「家庭で洗ったら黄ばんでしまったポロのバック」

これはスニーカーのブログでも紹介していますが「アルカリ残留浮き出し黄変」です。
家庭で中性洗剤で洗っただけなのに、元から本体に含まれていた残留アルカリが洗のあとの乾燥と共に表面に引き出され、黄ばんでしまう現象です。
特に生成り、白っぽい色のカバンには起きやすいのでご注意を!汚れたら拭き取りだけにしましょう。
しかし、かなり汚れたら、このように黄ばんでしまったらやはりプロに依頼すべきでしょう。
ではプロはどのようにするか?
企業ヒ・ミ・ツですが理論は教えますね(スニーカーの時も書いてますが)
もちろん再度丸洗い→その後、中和してアルカリを中性に→急速脱水+急速乾燥です。すると〜

きれいに黄ばみは消えました!
では〜次のバックはバーバーリーの布と革のコンビ!これが最高にリスク高い事例です☠️


先ずはこのレザー(茶色)丸洗いで色が出て、布に移染します。中のチェック(赤、ピンク、紺)の裏地からも同様に色が出ます。
また型どられている芯(厚紙)も水で変形して、変形したら元に戻らなくなります。
従って丸洗い不可能!
しかもこの黄ばみはアルカリ焼けもありますが、濃い点々の黄ばみはカビのあと!絶対に洗いではとれません。
漂白が必要になります。この話は奥が深すぎて割愛しますが酸素系漂白によりまた上記のように本体にアルカリ残留が起こります。(塩素系は本体に与えるダメージが大きすぎるため不可)
だから漂白後に中性、濯ぎしなければ後々、黄ばんでくる恐れがあります。
しかし色が出るからそれができない!また水分与えすぎるとこのカバンの芯(厚紙)は変形して元に戻らなくなります!
ですからもの凄くリスク高く手間のかかるリフォームです。(もはやクリーニングとはいえないと思います😅)
カビの濃い色は強力なシミ抜き剤を使っても最後まで消せませんでした。残りました!
そこで上から補色して隠蔽して消しました(隠しました)
もちろん革の部分もメンテナンス+補色しました。
様々な裏技の合わせ技でなんとかここまできれいにできました!

もちろんこれができるクリーニング、シミ抜き達人さんも全国にはたくさんいらっしゃると思います。
しかし、一般のクリーニング店ではお断りコースです。
理由は上記のようにリスクが高すぎ、あまりにも多くの技術が必要だからです。
この度は同じような黄ばみでも原因、そしてリフォームの方法が全く違うこと、ご家庭では不可能な事に気づいて頂きたいと思い書かせて頂きました。
そしてもちろん直る事も知って頂きたいと思います。
最後に「なぜ洗えないカバンをメーカーは作るのか?」ですよね!
カバンを洗う事は前提に作られていないからです!だからケアラベルもついてない!サスティナブルファッションで変わってくるかな〜?
しかし、このようなカバンまで洗えるクリーニング、シミ抜き屋さんも増えてきています。
あきらめないでご相談下さい!


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