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アパレル製品の時限爆弾!

クリーニングトラブルのツートップの二つ目をやっとを書けます!(笑)一つ目のダウン爆発はダウン製品だけですがこの度のトラブルはあらゆるファッションアイテムに使われている素材だから桁違いに多く発生している恐ろしいトラブルです。

ご存じの方も多いと思いますが天然繊維であるレザー(革)製品は正しいメンテナンスをすれば数十年もちます。(100年以上?実例がないのでわかりません)

しかしレザー製品にとてもよく似て非なるもの合成皮革は天然繊維ではなく化学繊維です。文献はネット上にたくさんでていますので割愛しますが衣類、靴鞄にも家具にも様々なところで使われています。お手入れが楽で安価で開発された50年前くらいから人類に一気に普及しました!

革は人類創始ごろから食用の副産物としてできるものとして様々に加工され使われてきたアパレル素材の最も古い歴史ある繊維です。いわゆる究極のエコ製品!(製造工程上問題のある加工は是正されてきています。)

しかし合成皮革は化学物質を加工し作られ、廃棄にも有毒で様々な環境汚染の問題を含んでいます。普及したのも本当に最近!

そしてメンテナンスの見地から決定的に異なるのは短期間で製品の素材(合成皮革)自体の劣化による寿命がきてしまうということです。

通説には製造から3年から5年で劣化するとあります。しかし同じ合成皮革でも品質上、または管理保管、使用環境上で大差があると思います。なぜ劣化するのか知りたい方は難しい文献をご覧下さい。(笑)

革はメンテナンスしてエイジング(経年変化)を楽しむことができます。いい感じに体に馴染んだり、風合いを楽しんだりすることに魅力がある人気のファッション素材です。革靴と合成皮革の靴を履き比べれば一目瞭然ですよね!

性質だけでなく決定的に違うのは合成皮革には「寿命がある」しかも短期制限つき!

ウールや綿製品の寿命はやはり数十年、しかし合成皮革がついていると合成皮革が経年劣化でボロボロ、バリバリ剥がれてきたり、ベトベト溶けてきたり着用、使用が、できなくなる!

そのアイテムの寿命が決まるということになります。『製造から3年から5年』

私は仕事柄、クリーニング事故やクレーム処理を毎日見てきてなんとか直らないか格闘していますがそのナンバー1は「クリーニングに出したら合成皮革がバリバリ、ボロボロ、ベトベトになってしまった」です。

劣化がはじまった合成皮革に大敵なのは「洗うこと」です。だから洗う前にはなんともなかったのに洗ってそのような無惨な状態になってしまったらやはりクリーニング事故としてお客様に謝罪、損害補填しなければならない。

だから私は講習会で合成皮革を

『時限爆弾』

と表して啓蒙しています。しかしなかなかなくならない、理由はあまりにもたくさんのアイテムに使われている、それと「製造年の記載がない」からだと思います。

お客様は最近購入したばかりなのに!と、言われても製造からだから劣化は否めない場合があります。そのときに製造年、そしておよその耐用年数の記載があればお客様も納得してくれる可能性が高いでしょう。いや、その前にクリーニング店で確認し洗わずに「お断りコース」にするはずです。

前回、ユニクロ様のシームレスダウンにその記載があったことを書かせて頂きました。本当にビックリしたと同時に『アパレル革命』だと思いました。良心的な対応に感謝感激です!

食品に賞味期限があるように耐用年数の決まっている衣類、靴鞄などにも「製造年、耐用年数」は記載してもらいたいものです。

これから他のメーカー様もこのような良心的な対応をして頂けることを願ってやみません。

付け加えさせて頂くともっと耐用年数のながい合成皮革製品も技術的にできるはずです。また使用する場所が湿気のこもる鞄の裏側や毎日素手で持つ取手、負荷のかかりすいパイピングに使用するなんて無謀なことはやめるべきだと思います。

さらに消費者にも正しい製品の性格やメンテナンス注意事項も伝えて販売してもらいたいと思います。

時限爆弾を爆発させずに処理しトラブルなく安らかな製品の寿命を迎えてもらいたいものです。

最後に朗報です!近年、この合成皮革の寿命を延ばしたり、復元したりできる技術も開発されました!

>>>様々な事例もご覧下さい。

もちろん状態が酷いと手遅れです。また完全に元通りに復元ということでもありませんが延命、復元(大差あり)できるクリーニング屋さんも増えてきています。

メンテナンス業界の進化は著しいです。地球人類のためファッションエコロジー、サスティナブルファッションを推進してもらいたいです!我社もがんばります!

なぜか背中だけ激しく劣化しています。まわりはまだ丈夫だったので合成皮革復元技術でチャレンジしてみます!

全く元通りではありませんがなんとか復元できました!もちろん全てできるともいえませんがまわりが大丈夫で劣化が酷くないケースは直せる場合もあります。

カバンの裏地にカビがふいたと思われていましたが合成皮革の劣化による白化現象です。通常は張り替え以外には方法はありませんが合成皮革復元技術で行ってみます!

ベトベトだったら張り替え以外には方法はありませんがボロボロ、カサカサの劣化は合成皮革復元技術で復元できるケースもあります!今回はうまく成功した事例です。

これは靴の、底の合成皮革の劣化(加水分解)によるボロボロです!
何をやっても再起不可能でした!(涙)できないケースも多々あります。

 

 

 

 

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